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同期信号について
1.同期信号の概要
2.同期信号の規格
1項で同期信号の概要を述べましたが、2 項では信号の規格について記述いたします。NTSC方式の映像信号は、輝度信号、色信号、同期信号から構成されます。この中で同期信号は下表の規格で定められております。
同期信号
-1.垂直同期信号・・・59.94Hz
-2.水平同期信号・・・15.734kHz
-3.バースト信号・・・3.579545MHz (通常3.58MHz)
この様にNTSC 方式(カラー方式)の同期信号は決められております。
白黒方式の場合は、垂直同期が「60Hz 」、水平同期が「15.75kHz 」と決められており、同期信号の周波数が異なります。映像信号の同期を合わせるだけで有ればこの様な周波数に設定する必要は有りませんがテレビが白黒の時代からカラーの時代に移る際、白黒テレビとカラーテレビの両立性(コンパチビリティー・リバースコンパチビリティー)を確保する為に設けられました。即ち、白黒テレビでカラー放送が見られるし、カラーテレビで白黒放送が見られなければならないのです。
この両立性を確保するうえで、重要なことは白黒テレビで見たときカラー信号が目立たなくすること及び音声搬送波の妨害を極力少なくする工夫がなされております。現在は白黒の放送は無くなり規格だけが引き継がれております。
この結果、白黒信号の場合は1 枚の画像を完結するには2 フィールド有れば済みますが、カラー信号の場合は4 フィールド必要になります。通常、始めの2 フィールドをカラーフレームA 、後の2 フィールドをカラーフレームB と定義されております。このカラーフレームの関係は、編集する際に重要となります。再生される映像信号は必ず、カラーフレームを合わせてから編集を行わないと、編集点で画像乱れが発生します。動きのある画面では解りにくいのですが、風景画など動きが少ない画面での編集等では画乱れが問題になります。この様に、映像信号をビデオモニター正しく再現するために、同期信号が裏方として細かな働きを演じております。
逆に言えば、同期信号を正確に扱うことが大変重要になります。 では、同期信号を正しく扱うにはどの様な注意が必要になるかを次に記述いたします。
3.同期信号の取り扱い
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2台のVTR 間の同期が取れていない例です。この状態で映像スイッチャーに入力し切り換えるとVTR‐ 2 の映像は途中から切り替わります。 |
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2台のVTR 間の同期が取れている例です。この状態で映像スイッチャーに入力し切り換えるとVTR‐ 2 の映像はVTR‐ 1 の信号に連続して切り替わります。 |
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